近況など

こんにちは、堂谷木工製作所です。

今朝までペン立ての塗装をしていまして、明日には出品できそうです。工房開業して間なしに新作として手掛けた製作品は、とにかく作りが細かくて厄介です。自分で設計しておきながらブツクサ言いながら製作していました。前回よりも作業時間は減少していますが、前回初めて製作したときに、利益をほとんど削って価格を抑えていたので、今回製作分から500円/1台程度値上げしないと割に合いません。開業当時はとにかく価格を抑えることばかり考えていたので、再製作する度に、製作台数を増やして1台当たりの時間を減らし、治具の改良や工法を見直して時短できてもまだ割に合わない…というアイテムがまだあります。ペン立てもその一つです。手の込んだ仕事をすることが良い仕事ではいのですが、手を掛ければそれだけ製作品としての重みは出ます。ペン立てをはじめに構想した時、ただの四角い箱ではなく、この世に存在しないような構造を取り入れようと意気込んでいました。その心意気は確かに必要ですが、最近は現実を認識しながらその辺をバランスを取れるようになってきました。

まだまだつくりたいものは山ほどあり、アイデアだけイラストにしたものが無数にその辺に転がっています。なんとも贅沢な仕事です、自分の頭の中のイメージを実際に形にすることが出来、それを気に入って頂いたお客様に買っていただけるという、こんな幸せな仕事をさせていただけるのは贅沢です。

今年は最後にご注文の特注折り畳み棚を完成させて仕事納めになりそうです。来年は年明け早々に細長い食器棚のご注文と細テーブルのご注文に着手し、実家の食器棚の製作を同時に進行、長らく品切れの小さな戸棚などを入れていこうと思います。レトロ系家具をようやく作れそうです。今年6月から新作らしい新作を全く出せませんでした。掛け持ちのアルバイトを少々長くやりすぎた感じがあり、その間にすべき新作の発表や再製作が後手後手にまわり、今月になってようやく再製作ラッシュの長いトンネルの出口が見えてきました。

製作に投入できる時間は、一月単位ですでに頭打ちです。一日の中でも結構限界に近く、これ以上は寝る間を削って仕事するしかない、みたいな状況になりかねません。寝るの大好きな自分にとっては厳しいです。身体が資本とよく言いますが、自営業者はホントにそうです。ケガや病気には最新の注意が必要です。一月に製作できる金額ベースで考えても、もう少しは伸ばせそうですが、自分の今の単価ではこれ以上は厳しそうです。ここで目からウロコの大幅な生産増はあり得ませんから、一つ一つの作業効率などを見直すなどの地道な方法しかなさそうです。例えば部材の荒木取り(製作するアイテムに必要な材料を、板材から取り出す作業)などは、仕入れる部材の厚みや、材料屋さんの木取りサービスを利用するなども検討できそうです。単純なくり抜き作業や同一の形状の成形などは、外注で加工してもらうこともできますが、まだ決心がつきません。外注ロット数などの兼ね合いや、もちろん外注加工費の問題もあります。ただ最近思うことは、一人ぼっちで切り盛りする以上、少々外注加工費が増えても自分の時間を捻出する事の方が大事な気がします。まぁ今は、金銭的理由で自分自身でなんとかするしかないことの方が多いですから、まだまだ発展途上です。

しかしやはり、つくるモノはじっくりと熟考して設計し、良材を投入してしっかりと手を掛けて作り上げることは当工房の当工房たる部分ですので、お客様を裏切らない『買って良かった』と思っていただけるモノを送り出し続けることが使命です。儲けを追求するのなら、今やっていることは全てキッパリ切り捨てて出直した方が良いでしょう。当方にとってはそんなことよりも、確実に自分の道を踏み固めていく事以外に興味はありません。今年はおかげさまで昨年よりも大幅に飛躍しました。昨年の今ごろは休業すら検討していましたから。ただ、まだ危険水域を脱しません。『来月の支払いがコレ…どうすんの?』という時もまだありますので、来年は安定してコンスタントに結果を積み重ねることのできるようにしたいです。

ペン立てを出品したらまた更新いたします。それでは、また。

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ようやく完成

おはようございます、堂谷木工製作所です。丸一月かかってしまいましたが、A5サイズの小引き出しが完成しました。今日の夜にも出品できそうです。今回は合計24台の製作で、後半相当追い込みました。何としてでも今月中に完成させたかったのです。

24台と数だけ聞くとまぁそれ相当の数ですが、塗装し終わって引き出しを入れると一台一台個性が出ます。精度は過去最高の出来、引き出しの機能としては過去最高ですが、量産するとなると材料を吟味して製作するということもなかなか出来ないので、キッツイ木目やなぁ、とか言いながらもなんとかモノにします。製作品という言葉を当方は使っていますが、製品であり作品の要素も含むこの製作品という言葉がしっくりくるのです。

特段何の変哲もない形ですが、当方の製作品の中では一番の人気アイテムです。どんなシーンでも適応できそうなオーソドックスな形というものが良いようです。今回は特に人気の高いヤマザクラを集中投下、4台だけヒメコマツで製作しました。ヒメコマツが今回は素敵な仕上がりです、木目も品があり、色合いも良い。ただ、乾燥目的で長期保管していたらキクイムシに侵入され、最も良い木目の部分の多くを失いました。腹が立ちますが、まぁ彼らも生きるのに必死ですから。穴の末端でカラッカラのミイラになって発見されました。幼虫の状態で干からびていたので、何らかの原因で死んだようです。天然乾燥しかしていない材料だったので、こういう材料はキクイムシが卵を産んでいる可能性があります。特に樹皮が付いたままのものは要注意です。樹皮付きの材はすぐに樹皮を剥いで保管すべきでした。

出品しましたらまた更新します。それでは、また。

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再販情報

10/24、上の画像の2点スツールの再販を行いました。複数台製作いたしました。詳細は販売先様サイトにてご確認くださいませ。

前回よりも少し上手に製作できた気がします。製作時間も少し短縮できました。この2台は形こそ違えど、基本的な構造は同じで、姉妹と言えます。いつも製作する時は姉妹一緒に製作しているのですが、製作台数が増えてくると、どちらか一方ずつ集中して製作した方がもっと効率は良くなるようです。ただ、保管スペースが貧弱ですので、今回5台ずつほど製作しましたが、二桁一気に製作するとなると、少し決断が要ります。どれぐらいの期間で売切れるかにもよって、次回の製作台数の様子を探ります。

2019年の秋は、再販に注力しています。11月にはA5サイズの引き出しの再版を決めています。狭い工房内で、製作台数が増えると効率が悪くなる傾向にあります。仕掛品を逃がす場所がないため、いちいち場所を確保しながらの作業になりますので、一度に沢山製作できない制約もあります。しかしながら、精神衛生的にも、一桁ぐらいの製作台数を基本にした方が良いかもしれません。あまりに一度に多く製作すると、一月以上まるまる同じ製作品を手掛けることになり、苦しい&ツライ、突発的な事象に対応できなくなる可能性がある、逆に製作効率が落ちる可能性もあります。

あーだこーだブツブツ言いながら日々黙々と製作しています。これだけは言えますが、一個一個、クソ真面目に製作しています。ご購入頂いた方のお宅で使用される姿なんかを想像しながら。

それでは、また。

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再販情報
ヤマザクラの糸巻きスツールと三角スツール 組立完了風景

夜が明けてしまいました。おはようございます、堂谷木工です。

上の画像は、先ほど組み立てが終わったばかりの糸巻きスツールと三角スツール。10/21~10/26ぐらいの間に再販いたします。販売は販売先様サイトで行います。各5台ずつ(別にご注文1台)製作いたしました。今回はヤマザクラのみです。

直線的な製作品の多い当工房ですが、このスツールは曲面が多く、ほとんどテーブルソーを使いません。治具や型を多用し、主にルーターマシンやルーターテーブルなどを使って形を整えていきます。最後は怒涛の手磨き。手磨きとは、機械で研磨した後に最後手で磨き上げる作業で、木地の透明感が出るまで目の細かなサンドペーパーで研磨します。#180→#240→#320と、3つものサンドペーパーで磨き上げますので、仕上がりはツルッツルです。手を抜こうと思えば真っ先に簡略できる作業です。しかし、当工房の製作品は、この仕上げ工程を丹念に行っています。

このあとは組立後に軽く全体仕上げ、部材と部材を組み立てた際の微細な段差やズレを削る作業(目違い払い)を行って、塗装します。

製作するごとに良いものができるようになってきました。少しづつ治具を良いものにしたり、工程を見直したりしています。

10月の新作:ヤマザクラのハンガーラック【大】

また、上の画像のものは、10月頭に販売開始しましたハンガーラックのヤマザクラのバージョンです。今まで【大】サイズは、ナラのバージョンのみでしたが、前回の再販時に【小】タイプを新作に加えた際、ナラ以外にヤマザクラで製作したところ、反響が良かったため、今回【大】タイプでもヤマザクラのバージョンを加えました。ナラに比べると粘り気が少ない木なので、強度的に敬遠していたのですが、【小】を試しに製作してみた際に、行けそうだったので【大】でもヤマザクラで作りました。バーの内部にはφ9の鉄芯を練り込んであるため、柔らかな桜の木でもたわみにくいです。10/20現在、ヤマザクラの【大】【小】ともどもすぐに売り切れてしまいました。ナラはまだ在庫がございます。自分で言うのもなんですが、ナラの方がかっこいいのに…とか思います。

それでは、また。

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近況など

こんにちは、堂谷木工です。

8月は丸まるA4サイズの引き出しの再製作を行い、今月頭になってようやく完成し、各販売先様サイトで販売を開始しましたので、よろしければご覧ください。

A4の引き出しは、1年ぶりの再製作でした。何故だか、2回目に製作する時の方が時間がかかってしまいます。今回は仕入れた材料の厚みや数量の関係で、余計なハギ合わせや製材の必要が出たことが大きな原因ですが、手間のかかるアイテムで、作業効率的に今回まとめて10台製作したのですが、6台ぐらいが作業効率が一番良いのかもしれません。

今はハンガーラックを再製作中です。20日までにご注文いただいている分を完成させなければならず、それは間に合うとしても、合計8台の製作で、9月の後半までには全て完成させたいところです。その後にスツールの製作が控えており、そのあとはA5サイズの引き出しとペン立てなど、ご注文も入っていますので、その製作を期日までに完成させてお届けしたいです。

とにかく在庫がスッカラカン状態で、在庫を増やすことに今は尽力します。新作の考案や試作も、時間をしっかりつぎ込んで検討しなければならないのですが、なにせ時間が無いです。在庫を増やすため、一回の製作台数を2倍ほどに増やす方向で製作していますが、一度に大量の材料が必要になる事や、木取り時や組立後などに、仕掛品が溢れて工房内の動線が乱れて作業効率が悪くなるみたいで、アレをのけて場所を確保…なんてことに時間を使ってしまっているみたいです。12畳ほどの工房内ではキャパに限界があるようです。

ベルトサンダーという、中間研磨作業や成形作業に欠かせない機械、当方にはこれがありません。成形を含むサンディング作業に時間がかかることも問題です。細部の曲線を切り抜く糸のこ盤も欲しいのですが、資金面の問題よりも、設置場所がもう本当に無く、現在使用しているテーブルソーという材料を切る機械も、必要以上に大きいので、部品を外して小型化しようかとも考えたりしています。開業以来使い続けているレイアウトも、3年目にしてそろそろ現在の製作状況に似合うように再構築すべきかもしれません。時間があればなぁ…。

また余裕があったら、新作や再販時はまた更新します。それでは、また。

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近況など

今年の3月ぐらいからお求め頂くことも増え、やっと忙しくなってきたなぁと感じていましたが、あれよあれよという間に7月に入って品切れが続出し、今現在販売できる製作品がほとんど無くなってしまいました。丁度大型のご注文を頂いていた時期で、再製作も出来ないまま、ご予約という形で品切れ品のご注文を頂くことが増え、結果、製作に追われることになりましたが、実に有り難い事であり、一日も早く再製作を進めていきます。

実は2017年7月の開業以来、今の今まで本業の木工以外に、アルバイトの副業を入れていました。本業での収入が安定しないばかりか、到底それだけで自分の生活が成り立たない状況であったので、やむを得ずアルバイトもしていましたが、いよいよ今月をもって本業の木工一本に絞ることにしました。しかし、この判断も本来であれば2か月前ぐらいに決定し、実行しておくべきだったと感じています。品切れになってからでは遅いのです。

再製作を進め、在庫を確保しないとお客さんが欲しい時に提供できないことや、新作などの製作も滞ってしまうため、とにかく今年残りの4か月は必死に再製作を進めます。ご注文品の製作も進めなくてはなりません。

ご購入を検討してくださった方には、待ち時間が長すぎてご迷惑をお掛けしてしまった方もいらっしゃいます。たかだか週3日、労働時間4時間のバイトでしたが、早朝からの仕事であったため、深夜まで本業をする週末と、早朝勤務の週の中頃という形で挟まるアルバイトは、自分勝手ながら非常に歯がゆいものでした。この時間を製作に充てたい、しかし、それに見合う収入となるかどうか…。好調な現状を維持できれば、木工一本でもなんとかやっていける計算ですが、あくまで見込み数字ですから、消費税増税後の影響で、売り上げが落ちないか心配です。

木工一本に絞っても、現在でも余裕は全くなく、月によっては支払いに苦慮します。都心の貸工場故に賃料もまぁまぁしますし、自分の居住場所は別にあるので、そちらの賃料などの生活費も結構嵩みます。何においても生産額が少なすぎます。完成したモノ自体の市場価値はどうかわかりませんが、少なくともかけている手間に対しての売価が低いことは事実です。しかし、価格はできるだけ高くしないことを当方のポリシーとしていますので、いかにクオリティを維持しながら手間を省けるか、もっと考えたり実験しないといけません。

アルバイトを辞め、これで本当に完全なる木工独立となります。自分の24時間が全て、自分の判断により自分のコントロール下になります。そこで結果が出るか出ないかというよりも、必ず次へつなぐための結果を、新たな挑戦をし続ける強い覚悟があります。個人で仕事をすることの恐怖感やプレッシャー、不安や孤独などは予想以上でしたが、3年目にしてなんとか自分の足で立てるかどうか、ここからが本当の勝負というところであり、全て自分の中に答えがある、どんどん今までの今日までの自分を更新して、新たな次のステージへ進むことが、自分のやらなければならない事であり、可能性への唯一のアプローチ方法だと思います。

頭が働かなくなってきましたので寝ます。それではまた。

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雑記

こんばんは、ご無沙汰しています、堂谷木工です。

夏真っ盛りという感じで、先日撮影した青空に浮かぶちぎれ雲を。

1年ぶりに杉のA4抽斗を製作しています。なかなか進みません。先ほど台輪を組んで、明日からいよいよ抽斗の製作に入りますが、8月最終週までには、数台は完成させないといけない状態です。仕事に追われています。

完成しましたらまた販売先様サイトにて販売開始いたします。

宜しくお願いいたします。

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近況など(長め)

こんにちは、堂谷木工です。今日は珍しく太陽の出ている時間帯に更新しました。半日自分の仕事はお休みを取って、用事などを済ませました。

マツのローボード(特寸)製作中

画質が悪いですが、現在サイズオーダーで松のローボードを製作しています。オリジナル品よりも高さが80ミリ高い520ミリ、幅も50ミリ拡張の1250ミリです。久しぶりにトンデモナイ失敗をしてしまい、どうしようか考えあぐねた結果、大手術を施してリカバーしました。強度、見栄え上、全く遜色ありませんが、ざっくり言えば、溝を掘らないで良いところに掘ってしまったので、その部分を切除→移植といった塩梅です。自分のバカ加減にショックで気を失いそうでしたが、前夜のウインブルドンの決勝を見て、執念という言葉を今一度感じたので、すぐに立ち直って4時間半ほどでリカバーしました。

7月頭までは、5月の連休にお受けしたテーブルとベンチのサイズオーダーを2例製作し、納品しました。お一人はつい昨日お届けが完了し、喜んでいただけたようでした。お二方とも、ネットで当方の製作品画像のみでご購入を検討いただき、待っていただき、お求め頂いたことは、自分にとって大きな収穫でした。製作面では、オリジナルの仕様を見直して構造を強化し、脚先にフェルト付きアジャスターを仕込むなどのバージョンアップをしたため、手間が増える結果になりました。また、大きな家具を配送サービスでお届けするという点でも、未知の領域でしたが、テーブルの脚を着脱式にしている点は、納品時、搬入時に大きなメリットになりました。手間はかかりますが、完成後当方で保管する面においても、コンパクトにできるという面をもっと充実して確実な技術にして、セールスポイントに育てようと思います。

6月の下旬には、上のような収納を特注でお受けして製作しました。画質が悪くてすみません、しかも見切れています。ヒノキ材で作った、とあるモノを収納するスタンドとバック棚になります。松煙のオイル仕上げ。実用一点張りの雰囲気で、国鉄の黒貨車のような雰囲気です。サイズが結構大きく、棚の高さは1200ミリほど、奥行は900程度あります。特注のお仕事はお断りさせていただいているのが現状ですが、以前からお付き合いのある方のお仕事ですのでお受けさせていただきました。

2019年も下半期に入りました。上半期の実績は昨年よりも明らかに好調に推移していますが、ここへ来ての問題点として、在庫切れの期間が長すぎて、ご迷惑をお掛けしている点があります。今までの製作ロットは、一点につき2~3台程度の製作数を、樹種や大きさを変えて2~3種類というものが多く、バリエーションが豊富にあるのは良いのですが、一点の在庫数が少なく、人気の集中するヤマザクラのアイテムなどは、あっという間に完売してしまうというものもあります。その後長いものでは半年以上売り切れ状態となり、このままでは運営上よくありません。

8月は再生産月間として、新作を投入せず(7月末の新作が伸びて8月頭になるかもしれませんが)、現在ご相談いただいているハンガーラックや杉のA4引き出しの再製作に注力します。秋以降も再製作に重きを置いて製作します。5月以降は、一部の家具類に関しては、受注生産を受ける形態にしました。しかしながら、在庫が無いということは致命的なんだと、もっと真剣に考えるべきであり、テーブルなどの大型のものは受注生産を基本にしますが、それ以外のものは基本在庫をしっかり持つという点に注力します。予約注文頂いて、納品に2か月待ちとかでは、お客様の情熱も冷めますし、注文が重なるという点は、以前の教訓も含めて自分の首を締め付ける原因にもなりますので、一品ごとの製作数を5台以上にするなどして、ご要望に応えられるようにしなければと感じています。平均して製作後6か月ほどで在庫が無くなる状況ですので、製作後1年ほどは在庫で対応できるようにしていきたいです。そのためにはまとまった製作時間、まとまった材料などが必要で、なかなか苦しいですが…。

やはり時間が足りません。自分が木工をする限り、時間はこの先も慢性的に枯渇する資源であることは否めません。限られた時間をどう配分するか、とても大事になりますが、当方の活動において最も時間のかかることはやはり製作時間です。上の在庫数の話でも少し触れましたが、一点当たりの製作数を増やして作業の効率化を図る事によって時間を捻出する、また、納期に縛られない製作時間を確保するように努めること、これは個人で活動するうえで重要だと思っていて、特に自転車操業の当方の事情故、再製作をどこに持ってくるかによって、月の売り上げのバランスをなるべく均等に保ちたいという面などがあります。

赤裸々に書きますと、材料を購入するのも、最近は10万単位になりつつあります。資金力が乏しく、未だに自転車操業、売上を即材料費に回すということも珍しくないです。お金を借りて購入することもあります。ひとつの樹種で0.5立米ほど仕入れることが効率的で、目安となっています。材料費を振り込んだ日からそれが売上金として入金されるまで、最短でも一月はかかります。製作品の在庫がすべて無くなり、投入した材料が全て製品になって、その製品が売切れるまでの期間は、だいたい半年から長くて1年です。開業して3年目の現在、投入した材料費がこの先回収できない、永遠に在庫品になりそうなものも数点あります。しかしながら、おかげさまで基本的には売切れるものが多いのですが、何においても最初にまとまった資金が必要になります。10万単位は、当方にとっては大きな額です。未だ簡単に用意できる額ではないです。資金も重要ですが、時間という資源はもっと重要で、時間があれば資金が作れる状況になってきましたので、とにかく自分の業務や生活時間をもっとシビアにしていく必要があります。

途方に暮れていた昨年の秋冬とは違い、現在はなんとか自分の木工の仕事で明日の木工が続けられる状況になってきました。お買い上げ、お問い合わせやご注文を下さった方々、また、ネットで取り上げていただいた方々のおかげで、なんとか仕事をさせてもらっている状況です。工夫次第で、今の環境でももう少し業務を大きくできると踏んでいます。製作品の充実もそうですが、昨年には感じなかった『木工製作販売業』という一つの職業という大きな枠の中で、業務内容の改善や改良を考えることが増えてきました。つい5年前までは、木工の技術力を向上させること、経験値を増やす事に、ほとんどのエネルギーを注ぎ込んでいましたが、今では、貧祖極まりない自身の木工業ですが、自分の製作品を通したサービス全体の質ををよりよく提供するという視点で新たに活動をし始めています。

購入してくださった方々のご感想などを見ると、ご購入の意思決定から納品後、実物を使用されてのご感想という一連の流れの中で、ただ単にモノを買う、売るという名の行為だけではないことがよくわかります。サイズオーダーしてくださった方のご感想でも、ご購入までの不安や疑問もあり、丁寧な説明や柔軟で臨機応変の対応というものは求められますし、ましてやオンラインでのやりとりとなると、かなり神経を使いますが、当方のサービスに満足したという方々のお話から、自分にも可能性があることが確実なものとして見えてきましたので、今はとてもやりがいと責任感を感じています。

問題はいつでもそばにありますが、それを解決するのは自分の行動ただ一つですので、それを肝に銘じて、2019年下半期も攻めたいと思ます。

ご購入頂いた方々、お問い合わせくださった方々、ご検討いただいた方々、誠にありがとうございました。

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近況など

蒸し暑い季節がやってきました。こんばんは、堂谷木工です。

久しぶりに近況などお伝えしようと思います。6月は2019年上半期の最後の月です。昨年よりも充実した上期です。いろんな意味でギアチェンジの時期のような気もします。もう一段階早いギアに変速すべき時期かもしれません。感覚的な話ですので、内容としては伝わらないと思いますが、6月はご注文いただいている仕事が幾つかあるので、結構気合が入っています。この調子が夏以降続けば、今年の秋にはとうとうン十代となる自分にとっての、ひとつの区切り時期のような気もします。

仕事としては、松を用いた家具として、デスクやダイニングテーブルをラインナップに加えることと、しばらくお休みしていた、杉を使ったレトロシリーズの再開も考えています。

製作の現場としては、製作品の加工精度を見直す必要があります。開業から丸2年が経ち、機械のメンテナンス、再セットアップを行い、加工不良を少なくして加工の修正や二度手間は潰さなくてはいけません。

新たな挑戦としては、塗装に関して時間とお金をかけて追及していく必要があります。技術の不足もそうですが、塗料のチョイスや工程についても、また、バリエーションの面でも、塗装による新たな提案が本来であればもっとできるはずです。

販売に関しては、現在はインターネット一択という状況で、今後もメインとしてその方針は維持しつつも、主に首都圏でのイベントによる実売活動もやっていかなくてはと考えています。これは、堂谷木工という、生身の人間の生業としての木工というものをお伝えする意味で、当方にとっては重要と考えています。

不安も相変わらずあります。何においても生産能力の弱さという問題を抱えたまま、現状の品質と単価をどこまで維持できるか、もしくは変えざるを得ないのか。月の生産高と販売額が、あるところまでは自己努力で少しずつは上げていけるとしても、どこかで頭打ちになる。その時にどう行動するか_。この問題はかなり早い段階で大きな問題として迫ってくると予想しています。

諸問題を上げるとキリがありませんが、何においても実のある製作品をお届けできなければなりません。お客さんにとっても、自分にとっても実のあることを成す。その方法も答えも、自分でもわからないですし、明日の自分でもわからない。数字の結果としては方向性を見いだせても、それが自分の木工という仕事においての方向性に会っているのかどうか。バランス感覚も問われます。判断のタイミングや判断スピードも問われることが増えるでしょう。

真面目に考えると眼が冴えて熟睡できないので、今できうる目の前の事を結局はやるしかないんですけどね。

それではまた。

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製作品のページを更新しました

こんばんは、堂谷木工です。製作品にナラの折りたたみ棚広葉樹の傘立ての2点を追加しました。ナラの折りたたみ棚は5月の新作、傘立ては6月の新作になります。やはり一番最初に作るものは、ほぼ試作品的な要素が多くなってしまいます。作品ならばそれでも良いのですが、量産を考えると「次はこうした方が良いな」という点がいつも出てきます。新作は価格的にも少し下げて販売しています。上手くいかなかった部分や改良すべき部分などの反省点を多く含むため、モノとしては問題なく使えても、完成度が至らない点や見苦しい個所などがあり、しかしながらお蔵入りさせるほどでもないという部分で、新作は少し安くすることが通常になりつつあります。かと言って決して安いとは言えない価格ですが…。

もしよろしければご覧ください。いずれも販売先さまのサイトにて販売しています。スペックなどはそちらでご覧ください。

それでは失礼します。

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