堂谷木工製作所について

 

主な経歴

堂谷木工製作所 堂谷孤空(どうたに こくう)

 

1979年 京都府生まれ

1998年 高校卒業後、書店員の道を進む(その傍ら、様々な業種も経験する)

2011年 書店員を辞め、岐阜県高山市の『森林たくみ塾』にて木工を学ぶ

2014年 岐阜県の木工作家の下で木工製作に従事

2017年 ものづくりの町、大阪府東大阪市にて独立開業


堂谷木工製作所について

当木工所は、堂谷孤空一人で活動する個人工房です。

国産木材を主に使用した無垢の家具、小物製作を行っています。特に小型家具を主力製作品として製作と販売を行っています。

伝統的木工技法を踏襲しつつ、構造や可動部分を独自に考案し、丈夫であり、使用場所や使用状況に応じて構造や素材選び、製作方法を検討し製作いたします。何よりも使うことでその価値が生きるような製作品を作ることを第一に考えています。

『見た目重視』の家具が多い現在において、秀逸な形は作れませんが、お手元に届いて、ご使用いただいてから、満足いただけるような製作品でをお届けできるように努めています。ご購入後のメンテナンスや、故障や不具合の対応なども迅速に対応させていただきます。

当方の木製品は、主に国産針葉樹(マツ、スギ、ヒノキ)、国産広葉樹(クリ、ナラ、サクラ、クルミ、カエデなど)を主な素材として製作しています。

必要に応じて工業製品(合板、ネジ類、金物など)も使用します。また塗装におきましては、植物オイル塗装や天然顔料、天然染料をはじめ、ポリウレタン塗装や合成塗料、着色剤を用いることもあります。製作品におきまして、製作品解説などで使用した素材を記載し、それによって使用上どのような影響があるかをお伝えしています。(販売先様サイトでの商品ページにて説明しています。)


販売方法やオーダーメイドについて

堂谷木工製作所は、当方が考案した木製品を自身で製作し、お取引様にて販売することを業務の中心としています。

製作品以外の家具のオーダーですが、フルオーダーに関しましては、2018年内製作分を最後に、業務上の理由からお断りさせていただいております。当方の製作品のサイズ変更や素材、塗装の変更などのセミオーダーに関しましては、随時お受けさせていただいております。


国産木材へのこだわり

堂谷木工製作所では、この国で育った木材を使って木製品をつくる事を基本原則としています。それには、次のような想いがあります。

木工で使用される木材には、大きく分けて二つあります。一つは、建築材として主に使用されることの多いヒノキ、スギ、マツ、ツガなどの針葉樹。もう一つは、ミズナラ(オーククリミ(ウォルナット)、クリ(チェスナット)、タモ(アッシュ)、カエデ(メープル)、サクラ(チェリー)、ブビンガやゼブラウッドなどの輸入材も広葉樹になります。針葉樹と広葉樹の違いには、学術的なことは当方が詳しく解説できるだけの知識もないので省略させていただきますが、一般的に家具材(脚モノ家具類=イス、テーブル、デスクなど)として用いられるのは、硬く比重の重い広葉樹が多く、日本古来の箱モノ家具(和ダンスなど)では、広葉樹でありながら比重の軽いキリや、スギなどの針葉樹も用いられてきました。

日本は世界から見ても森林の割合が多い、緑豊かな国です。その中の多くが、スギ、ヒノキなどの植樹された人工樹林で、建築需要の高まりもあり積極的に植林されてきました。しかしながら時代が変わり、産地の人口減少や高齢化、伐採して販売しても利益が出ないなどの理由から、林業の縮小に加え、建築の現場では安価な輸入木材に押されているという側面があります。近年はバイオマス発電など環境意識の高まりで、日本の森林資源に新たな需要も出てきました。国産材をもっと使おうという取り組みも増えてきているように思います。

当方も、この国の豊かな森林資源で木製品を作ることができないかと模索しています。スギ、ヒノキなどの軟らかい材質の針葉樹は、家具に用いるには難しい側面があります。優美な希少性のある木目の針葉樹は、高値で取引され、家具材として用いられることも多いですが、一般的な品質の針葉樹では、材質の軟らかさや節(フシ)が敬遠されること、また、一般的な品質の針葉樹では、高級感が出ないなどから、あまり家具材として検討されてこなかったのだと思います。しかしながら、家具材として有用な広葉樹も、世界規模でその資源数は減少の一途にあり、『建築材の針葉樹』『家具材の広葉樹』という考え方自体を考え直すことが必要だと考えています。当方では、ごく一般的な品質の針葉樹を使って、新たな魅力のある木製品ができないかと模索し、その製作と提案に挑戦しています。

広葉樹資源の減少は、世界レベルでその傾向が加速しています。一昔前から見ても、質の低下に反して価格は上昇していると聞きます。広葉樹は、針葉樹よりも材質として家具に向き、また、見た目にも高級感があり、木目は樹種の違いによってとても個性があり、カタチを表現する素材としても他に変えられない魅力があります。また、それだけにとどまりません。美しい色や優雅な木目は、それ自体に価値があり、それを用いて作られた木製品の価値自体をも決定づけてしまう力さえあります。時代によって樹種には流行があります。美しいものが高値で求められることは自然なことですが、そこに持続可能という観点から未来を考える取り組みが非常に弱いように感じています。資源を計画的に管理し、失われた資源を再生産していくような循環は、存在しても現在はとても小さくて弱く、資源が枯渇するような状況になるまで使い尽くされることへ、非常に歯がゆさを感じています。

流行によって希少な海外の木材を遠くはるばる燃料を使って輸入し、日本のような先進国で消費される。産出地では森林資源として枯渇する寸前まで産出が続く。そのような非循環型の状況が未だ当たり前のように存在することに、当方としては、何をすべきか。海外輸入木材を使わないことが当方の基本の考えとしてあります。しかし、それだけでは状況は変わりません。当方は、国産針葉樹を用いた新たな木製品の提案によって、循環型で持続可能な森林資源の活用を進めていきたいと考えています。将来的には、使い尽くされつつある国産広葉樹を植林し、家具材として植林し育てていくようなプロジェクトに参加したいと考えております。
堂谷木工製作所