材料を引き取りに

こんばんは。堂谷木工です。

長野県に材料を入手しに、弾丸スケジュールで強行しました。

先日購入したマツ、配送料だけで6万ほどかかるということで、材木屋さんが佐川急便にゴリゴリに頼み込んで34500円ほどで長野から東大阪まで運んでくれるという話だったのですが、今回初めて買わせていただいた材木屋さんということもあって、もちろん、配送費を浮かすために、自分自身で取りに行くという選択肢を選んだがゆえに、長野県佐久市まで取りに行ってきました。

紅葉ももう、終わりに近かったです。長野県ならではの風景として、この時期カラマツが落葉し始めています。年中緑色の杉檜林が多い山林と違い、植樹されたマツが枝だけ残して林立する姿は良かったです。上の画像は恐らく落葉樹林がほとんどだと思います。

2250ミリの長さの、36ミリ厚材のアカマツ。画像ではよくわかりませんが、素晴らしい良材です。それでいて単価は安いです。

アカマツでこんなに真っすぐなものも、もう無いそうです。

この下にもっと大きな径のものがあります。

 

この材木屋さんは、全て乾燥材だとの事、外注で乾燥をしてもらっているそうです。大きな割れ、反り、ネジレが無いに等しい。歩留まりの良さもさることながら、目の詰んだ松。全部買いたい。

晩秋の長野は今年一番の冷え込みで、この地区は霜が降りていました。予算の関係で、昨日の夕方東大阪を出て、真夜中に長野まで行って高速のインターで一晩車中泊。レンタカーのトラックはクソ寒く、寝っ転がれないながらも、工夫して寝ました。ブランケットをもっていかなかったら、確実に風邪をひいていたと思います。39歳男が材料を仕入れるのに、自ら時間を割いてタイトスケジュールで車中泊しながら朝一で材料屋さんに行くという…。しかし、今回やっぱり思ったこととして、材料は自分で買い付けに行くことを基本とすべきだと確信しました。輸送費の問題だけではなく、そもそも、作るための最も重要な素材は、自分で足を運んで、材料屋さんとコミュニケーションを取りながら良い材料を手に入れるように努力することが重要だと思いました。

ホームセンターの材料でも家具は作れますし、自分もそれすら考えていましたが、松の良さを信じて製材している製材所があって、そこに良材があり、自分が少なからずその技術で木を活かせるのであれば、やっぱり良いモンを作って出していく、それが原点であり、価格云々に囚われていた自分自身のみじめさを、今回客観視できた材料入手の旅でした。予想以上に苦しい旅でしたが、一生記憶に残る旅になりました。やっぱり木で良いものを作りたいです。

ではまた。

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苦しい現状と工房の今後について

劣悪な画像ですが、上記画像の、特注品の制作が今しがた終わりました。

お客様の、とあるものを載せるラックです。

季節が進み、11月となりました。あっという間というのもの、もはや言い尽くした感がありますが、最近はご注文頂くことが増え、新たな課題が続出、というか、最初から問題満載で始まった当工房のツケがかなり来ています。

存続の危機とでも言いましょうか…。仕事があっても資金が追いつきません。数字は書けませんが、かなり苦しい状況が続いています。

一番の問題は、仕事が全くこなせない事です。生産能力が弱すぎて、月額生産高が、今年後半は平均して少し上がったものの、抜本的な対策が急務です。単価を上げれば生産金額は上がりますが、それは目先の対策ですし、価格を上げて販売していけるだけの営業力がありません。自転車操業です。

自分の中でできうる対策があと幾つかあります。自分の中の期限として、来年の7月まででこのままの状態が続けば、この工房を引き払い、賃料の安い場所への移動ならびに、しばらく休業ということも視野に入れています。

唐突に書く内容でも無いぐらいの結構深刻な話ですが、堂谷木工を止めてしまう訳ではありませんので、ずるずる生きながらえるよりも、スパッと判断して新たに立ち上がることも重要かと思います。もちろん、このまま努力してなんとか浮上することも挑戦します。現にほんの微々たるものですが、浮上しつつあります。

そんな切羽詰まった中において、今日の作業で初めて、自分の作りたい形、使いたい材料、表現したい塗装の3点が繋がった瞬間を垣間見た気がしました。自分の中の凄く微細な発光を見た気がしますが、暗黒の中での極めて微細な発光は、自分には久しぶりに心に熱が沸き上がりました。それが利益につながるかどうか、繋げて行く努力をしなければなりません。

努力、努力と言いますが、確かに努力はしていますが、全方向努力しているわけではありません。全く手つかずのやらなければならないことがまだ多数ありますから、それらに挑んでも全くダメだったら、当方は木工をやる意味はない、と判断するに至ると思いますが、止める気がしません。

自分の製作品のここ最近の不発においても、もう、先月まで焦りと不安と混乱で全く自分を見失っていました。およそ2週間経って、運営状況は以前変わらず性悪でありながらも、気持ちはかなり安定しました。というのも、休業を視野に入れたリトライという選択肢を前向きに考えたことも大きな要因です。敗因と呼ばれるものかもしれませんが、現在から過去を見ての敗因であっても、それを未来に照射すれば、それは改善と言えます。要は自分の捉え方次第、と言ってしまえばそれまでですが。

至って前向きに進んでいきます。浮上することを勿論願っていますが。

それでは、また。

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