近況など
南海トラフ地震が起きたら、工房は危ないだろうなぁなどと記事に書いた翌朝、大阪北東部に地震が起きました。幸い東大阪市はほとんど被害も無く、当工房も全く問題ありませんでした。
こんばんは、堂谷木工です。
工房に電気ポットを置いていて、コーヒーを淹れたりするのに活用していますが、水道水を使いたくないので、ミネラルウォーター(軟水)を多量に買い込んでいます。震災時に役に立つなぁと思った次第です。工房にはロープも、ヘルメットも、大型バールもありますし、チェーンソーがあれば万全なのですが、ブルーシートももちろん、毛布もありますし、備えは出来ているほうだと思います。倒れそうな機械もロープやppバンドなどで固定しました。
ただ、建物自体が倒壊すればどうしようもありません。地震保険は保険屋さんに見積もってもらう以前に『この物件では無理に近い』という話でした。個人事業主以下の、スレッスレキワッキワの弱小事業者である当工房は、震災などでは行政の資金援助すら受けられないでしょうし、何か起こったときに自力でリカバリできるようにタフになるしか方法は無いようです。隙あらば作る、絶えず作る。
今はレトロな雰囲気の本棚を作っています。先日完成させた小さな戸棚にも施した着色を採用しようと思っています。杉、ヒノキで作っていくにあたって、いろいろ着色剤を試しました。「木に色を塗る」という仕上げに抵抗感のある木工家は多いようです。当方は全く気にしませんし、むしろ明確な反骨精神を信条とする当方では、大いに試していきたいと思っています。既存の価値観なんぞクソ食らえと、いつも思っています。
しかしながら、メーカーの調色した着色剤は、確かに伸びも良く、拭き取りでも跡が残りにくく、重ね塗り個所も目立ちにくい、「塗りやすい」ように設計されているようです。しかし、どうもしっくりこないので、以前から試してみようと思っていた、ベンガラ、松煙、胡粉を調色して塗布してみました。思いのほか仕上がりのツヤ、質感、色味が良いので気に入りましたので、本棚にも採用したいと思っています。
例えば同じ色を塗布しても、その上から保護目的でクリアを塗布するのですが、何を塗布するかによって同じ色でも存在感が全く変わってきます。木工加工ももっと研究して実践してみたいものはあるのですが、塗装の面白さはすごいです。全く別の世界で、ちょっとのめり込みそうです。
もっと貪欲にいろいろ行動しなければなりません。いつ死んでも後悔しないようにしたいと思っています。
ではまた。