新作速報
『なんだ、ただの棚じゃないか』という声が聞こえてきますが。
こんばんは、堂谷木工製作所です。
図面を描いて、模型を作ってみて、もっと細い印象を想像していたのですが、いざ完成すると部材が結構ゴツく見えてしまいます。図面作成時に、イメージしていた大きさは、完成したものの120%ぐらい大きなものをイメージしていたような気がします。イメージと縮尺がリンクしていませんでした。隣のスツールからしても、わりと小ぶりな棚です。ナラとクリを使用しています。
この棚の最大の売りは、折り畳み式という点です。上の画像のように、前脚に棚板が締結されていて、パタンと畳めばその厚み42ミリ!どうです?結構面白い棚になってると思いますが(自画自賛)。
詳細はまた明日以降に販売先さまにてアップしますが、脚の構造とか、難しい要素は無いのですが、製作で一番神経を使ったのは、実は棚板なんです。詳細画像は今日は載せていませんが、上から見れば留仕口で枠があって、鏡板が入ってスッキリした印象ですが、裏側はガッチリホゾ組してます。ホゾ組みの枠に、留めの帯枠がくっついている感じなのですが、部材は一木から加工していて、留めの飾り枠を貼り付けているのではありません。加工にはホゾに留切り部分がくっつき、包みホゾみたいな感じで(書いてもよくわからないと思いますが)、ルーターマシンでホゾ作ったりと、かなり面倒です。
丁度2か月前に図面を完成させていたのですが、ローボード製作で結構攻めたすぐあとだったので、連続して冒険するのはヤバいなと思い、先に堅実なA5サイズに引き出しを世に送り出したのは正解でした。
完成して、折り畳み部分は市販のボルトナット等を組み合わせて使用していますが、思いのほか可動部分は一回で上手く完成しました。細かい修正は幾つか行いましたが、思っていたよりは作りやすかった製作品です。ただ、カクカクした印象が強く、丸み系面処理を一切用いていないので、かなり硬派なルックスになりました。ただ、予想以上に剛性があり、当初は『飾り棚』と位置付けて製作していましたが、完成するとこれはキッチンでも使えそうな(結構重量物もいけそうです)実用本位だなと思いました。ただ、棚をロックするためのキャップボルト(手締め)などの操作が、手が入りにくい個所で操作しにくく、デザインも含めて次回以降の課題です。
『こんなの上手くいくかな~』と思って取り組む製作品が多いのですが、やっぱり自分に挑戦することはとても重要です。なんでもやってみる、この一言に尽きます。堂谷木工製作所のコアとして、そこは挑戦し続けようと思います。
今回は完成が嬉しくて、先に記事にしました。明日以降販売先のネットショップで販売開始しようと思います。
それではまた。