制作風景など
こんばんは、堂谷木工です。
今日は制作風景を中心に。現在は、小抽斗を制作中です。上の画像はその小抽斗の台輪の組み立て風景で、留切り仕口の中に画像左に映っている小さな核(サネ)を入れています。おかげでかなり丈夫になりました。
台輪完成。数台分重ねている画像です。材料は杉の柾ですが、その材料の出所は、工房の2階の間仕切りを撤去した際の古材。カラッカラに乾燥しているのはもちろんですが、時間経過によって身が締まって硬度が増しているような気がします。カラカラと澄んだ音がします。昭和40年代の古材でしょう。半世紀ぐらい経って、まさか小抽斗の部材になるとは思いもしなかったはずです。(材料がそう言っています。)粗暴な施工の間仕切り材としてその使命を終えるはずでしたが、柾目が綺麗で削ったら見違えりました。
引き出しの前板です。タグ(名札)を入れるポケットを掘ってみました。薄板を練り合わせて、ポケットを表現しています。一か所だけ、スリットをいれてあり、そこからタグを出し入れできます。ただの小抽斗では面白くないので、どこか一か所だけでも面倒くさいことを盛り込むようにしています。
ということで、今日は部材仕上げから、24個組立完了。7時間で底板の幅決め、長さ決めから引き出し部材仕上げ、組み立てまでできたのは良かったです。
7月中に完成させたいのです。8月は頼まれ仕事に取り掛かかります。月に2作品以上、発表する目標を掲げています。作ること、これが当工房の根源です。売るために作るよりも、作り続けるために売れてほしい、それが切なる願いなんですけど。
それでは、また。