抽斗付きペン立て

クルミのペン立て

高さ145ミリ(深さ106ミリ)、幅と奥行き100ミリ(内寸82ミリ)。

抽斗内寸幅57ミリ、奥行き70ミリ、深さ25ミリ。仕上げはクリアオイル塗布。

5種類の樹種で作ったペン立て。ペン立てなどは、四方板を接着して、底板を貼り付ければそれでペン立てとして成立する。しかし、それでは面白くない。長細い街ビルの1Fに入るショップは、数年前からシャッターを下ろしてしまっている…。そんな情景をペン立てに盛り込んだのではないだろうか。自分の頭から出てきたイメージを形にしたら、恐らく源泉はそういった光景だろうと思う。建築物からヒントを得て形にすることは多いような気がする。

あまりに小さな引き出しなので、消しゴムやハンコ、ホチキス針などしか収納できないが、これらの『あれぇ何処行ったかな…』の解消も期待できる。

クリのペン立て

小物の制作には、やはり広葉樹がしっくり来るような気がする。シャープなエッジが出るということもあるだろうか。樹種を変えてクリアオイルだけで仕上げると、樹種の色や木目の違いを楽しめる。着色などの、悪く言えば誤魔化しをせず、料理で言うところの、素材本来の味で勝負するような感覚に似ている気がする。

 

ヤマザクラのペン立て
マカバのペン立て

 

仕口加工はせず、留切りの接着だけなので、カンザシを入れている。視覚的にアクセントになっているが、昔の自分なら、カンザシに色の濃い広葉樹を使っていただろうと思う。カンザシを入れるということは、嫌らしい考え方をすれば、『留切り接着の補強のため』、つまり、仕口を切って組み立てる手間を省いているために、やむを得ない補強措置と捉えることも出来る。目立たせて視覚的にアクセントを与えることに重きを置くものではなく、本来の補強の観点から、できれば目立たせたくない仕事の跡と考えるようになってきた自分が居る。

ヒメコマツのペン立て

抽斗部分は吊り桟で本体からぶら下がっている。だから、引き出す時に抵抗なく引き出せる。吊り桟の事を知らない一般の方から見ると、『引き出しどうなってるの?』と思われるだろうか。

 

このペン立て、何気に構想から完成まで1年以上時間が経過している。試作品を自分で普段使っているのだが、使いやすいので製作品にした次第。これからは少しずつ机上小物を増やしていこうと思う。

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