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全てを未来にあずける

疲れ果てたオッサンは、ふと何を思ったか、家路とは真逆の方向へ歩みを進めた。進めてみた。心の奥の声を基に。そう、酔っぱらって日常を忘れたいつもの夜なかに、だ。

そこに意味を見出そう、理論的になぜそうしたのか。世間はそれを問うだろう。いや、かくいう俺自身、真っ先にそれを問うだろう。俺は何故そうしたのか。

知ったことか。それが全てだ。オマエ自身なんだよ。それを認めてやれよ。自分の人生に世間体という名の重しをしてさ、何なんだよ実際。

そういう感覚、20代のそのビンビンな感覚を、この42歳に持ってして全力で肯定する!42にして20代の自分の未熟さを蔑むんじゃない!むしろ逆なんだ!42にして20代のその心からの声に従順だった自分、しかも、今よりもはるかに弱かった自分がそれを目指して生きていたのに、42の俺はなんだ!いや、待て。それすら否定してはいけない。

それすら肯定すればいい、だって重要なのは、今この瞬間からその先の未来なんだからら。

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